太陽光パネルのリサイクルについて解説！

環境省は、2040年頃に年間約80万tの
使用済み太陽光パネルが排出されると試算しています。

今回は、太陽光パネルのリサイクルについてお話していきます！

太陽電池モジュールの断面図と構成する部材について

実用化されている太陽電池モジュールは結晶シリコン系、薄膜シリコン系、化合物(CIS/CIGS)系に分かれます。
太陽電池モジュールは、複数の部材から構成されています。

一般的な構成部材の素材は、組成や性状に基づき以下の通りとなっております。

太陽光パネルのリユース・リサイクルの流れ

利用が終了した太陽光発電設備は、使用継続可否の判断を行い、
使用継続不可能と判断した場合は、適切に解体と撤去を行う必要があります。

太陽光発電設備の解体・撤去に伴い発生する使用済太陽電池モジュールは、
一般的には、産業廃棄物の品目である「金属くず」、「ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くず」、
「廃プラスチック類」の混合物として取り扱われるため、
それらの許可品目を持つ収集運搬業者や埋立処分業者に委託しなければいけません。

具体的な処理の流れが環境省より公表されています。

参考：環境省「太陽光発電設備のリサイクル等の推進に向けたガイドライン（第二版）」

廃棄物処理の優先順位

循環型社会形成推進基本法においては、廃棄物等の処理の優先順位として、
①発生抑制（リデュース）、②再使用（リユース）、③再生利用（リサイクル）、④熱回収、⑤埋立処分
との優先順位が定められています。

そのため、使用済太陽電池モジュールにおいてもこのような優先順位で取扱うことが望まれています。
リユースできないものも、可能な限りリサイクルすることが望まれています。

参考：環境省「太陽光発電設備のリサイクル等の推進に向けたガイドライン（第二版）」

使用済太陽電池モジュールの2パターンの廃棄物処理方法

使用済太陽電池モジュールを廃棄物として処理する場合には、基本的に「産業廃棄物」に該当します。
所有者は、解体・撤去の依頼、FIT 法の手続きが必要となります。
解体・撤去業者は、排出事業者として廃棄物処理法上の処理責任を負い、
埋立処分業者は、廃棄物処理法に従って適正に処理する必要があります。

産業廃棄物に該当する事例

・太陽電池モジュールメーカー、施工業者、発電事業者、またリユース業者が、
　不良品の使用済太陽電池モジュールを廃棄物として処理する場合

・所有者（発電事業者、住宅所有者）が、解体・撤去業者に、使用していた
　太陽電池モジュールの解体・撤去を依頼し、廃棄物として処理する場合　等

一般廃棄物に該当する事例

・独立型の太陽電池モジュール等、解体工事等の
　事業活動を伴わず、一般家庭から排出される場合

※一般廃棄物に該当するか否かに関しては、市町村に確認する必要があります。

まとめ

太陽光の設置義務化であったり、再エネ促進の動きが始まっている中で
太陽光パネルのリサイクルについては、現在まさに国や自治体が取り組むべき課題かと思います。

なるべく埋立処分を選定せず、
適切な処理業者や、収集運搬業者を選びましょう。

最後に

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