今回は製造業に特化した、電気代削減の手法をお伝えいたします。
まずは、電気代の仕組みを解説します。

 

(1)電気料金のしくみ

電気料金は以下4種類から構成されています。

 

(2)電気代の上昇

住宅用・産業用ともに電気代が年2%以上上昇しています。

電気代が上昇している原因の1つに、「燃料調整費」の上昇があります。
燃料調整制度とは、原油・天然ガス・石炭の価格変動を毎月の電気料金に反映させる仕組みです。
2021年12月現時点で原油価格が高騰していることもあり、今後、電気代削減を進めていく上では、燃料価格や為替変動などの外的要因に左右されないように化石燃料に頼らないことが重要です。

もう1つの電気代が上昇している原因としては、「再エネ賦課金」の上昇があります。
再エネ賦課金制度とは、再生可能エネルギーの売電制度の資金を「賦課金」として徴収する制度です。
2012年は、再エネ賦課金は0.22円/kWhでしたが、2021年は、再エネ賦課金が3.36円/kWhになるなど、2012年比で15倍上昇しています。

 

(3)工場で電気代の削減に取り組む方法

 

①オンサイト自家消費型太陽光発電の導入

オンサイト自家消費型太陽光とは、自社で作った電気をすべて自社で消費するモデルです。
電力会社から電力を購入する必要がなく、燃料価格や為替変動に左右されず、再エネ賦課金の上昇の影響も受けないため、電気代を削減することができます。

製造工場で自家消費型太陽光を設置した場合の電気代削減例を見てみましょう。

<製造工場で自家消費型太陽光を設置した場合の電気代削減例>

年間電気代削減額は、3,520,000円/年になります。
設置費用が30,000,000円の場合、投資回数年数は8.5年となります。

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②高効率な照明の導入

照明機器を蛍光灯からLEDに変更することで電気料金を削減することができます。
60Wの白熱灯をLED照明に交換すると、85%の節電効果が得られるというデータもございます。

 

③空調にかかる電気代を節約する

空調システムにかかる電気代を節約するためには以下の方法があります。
・ビニールカーテンを設置する
・サーキュレーターを設置する
・メンテナンスを定期的に行う
これらを徹底することで、空調でかかる電気料金を削減することができます。

 

④電力会社を切り替える

需要家の事業モデルにあった電力プランに切り替えることで、
電気料金を大きく削減することができる可能性があります。

 

⑤EMS(エネルギーマネジメントシステム)を導入する

EMSとは、工場のエネルギーの使用状況を「見える化」し、エネルギー消費の「どこに無駄があるのか」「改善できる余地はあるのか」を調べ、電気料金の削減につなげることです。

工場向けのEMSはFEMS(Factory Energy Management System)と呼ばれています。
FEMSは、電気使用量の多くを占める「生産設備」のエネルギー管理を実施できるようにしたものです。
FEMSの導入により、生産設備や機器ごとに無駄なエネルギー消費はないかを細かくチェックすることができ、最適な運転制御を行うことができます。

 

最後に

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